㈱リクルートから発行されていた不動産情報誌SUUMO(スーモ)が役目を終えました。
今、配布されているものが最後です。
雑誌の世界では、休刊という言い方をするのですね。
四十年弱にわたりお疲れさまでした。
私は古い人間なのでネットの情報を紙の情報で確認すると言う感じで使っています。
私は紙媒体(つまり雑誌)のスーモは…好きでしたけどね。
購入希望者の立場に立って眺めると、横浜の物件を見ようと思うと、鎌倉、藤沢あたりの物件まで見ることが出来て、ちょっと妄想を楽しむことができるからです。
これこそまさに夢のマイホーム?
一方、ネットで、「横浜」と検索してしまえば、なかなか茅ヶ崎や逗子の情報に触れることが出来ないでしょう。
「横須賀線」で「逗子」「鎌倉」とチェックしてから検索ボタンを押さないと行きつかない情報になってしまいました。
同じ予算ならあそこにも住める、ここにも住める…って発想が広がるものですよね。
意外な物件に出会えるチャンスだったと思います。
時をほぼ同じくして紙媒体を終了したのが、ブリタニカの百科事典。
家の応接間(…死語?)にブリタニカがあるか無いかでその家人の教養がわかる…とかつては言われていたものです。
今では物事を調べるのにインターネットでWikipedia(ウィキペディア)という便利なサイトがあって、
専門家ではなく利用者が共同で書き込んでいく手法をとっているものです。
たしかに、紙媒体となると情報のアップデート(最新のものへの更新)ができないだけでなく、筆者や編集者の「思想」が少なからず反映されるというデメリットもあります。
反対にネットで誰でもが書き込むとことができるとなるとアップデートは自由だし、いろいろな「思想」が入り混じることで、特定の方向へ誤って誘導されることも避けられるかもしれません。
なんとなく信憑性に欠く感じはしますけど。
ただ、住宅情報誌と同様、ある事柄を事典で調べても、きっと他の挿絵などに誘導されて他の単語や知識にも目がいくもの。
それがきっかけで将来の方向を決めたという人もいるくらいです。
ああ、今回の主題は住宅情報誌でした。
家さがしは、ピンポイントで検索するより、最初はある程度、妄想を楽しんでいいんじゃないかと思います。
不動産屋の視点から言えば、不動産がたくさん回転するのが大事。
鎌倉に住んでみて、横浜に住んでみて…と変わっていってくださるとありがたいのですが、
そうはいかないですよね。
紙媒体の復活を期待する一人です。
題に住宅情報…と書きましたが、数年前「スーモ」に改名されるまでは「住宅情報」という雑誌だったので敬意をこめて。