東京スカイツリーは、高さに対して地盤に立つ足元の幅が小さく、地震や風でタワーが揺れる度に、塔体の3本の足元には上下や水平方向に大きな力がかかります。これら2つの力に耐えるため、パワフルでかつスリムな「杭」の技術が採用されました。
3本の足元には、上下方向の力に耐える突起の付いた杭「ナックル・ウォール」があり、その間を水平方向の力に耐える巨大な壁「地中連続壁杭」がつないでいます。つまり、足元全体が3本足と3枚の壁による巨大な三角形で構成され、地震や風による揺れに耐える特別な基礎杭となっています。
上下方向の力に耐えるために2つの工夫があります。一つは「ナックル(突起)が付いていること」、そしてもう一つは「壁杭の中に鉄骨が埋め込まれていること」です。
東京スカイツリーの3本の足元にある「ナックル・ウォール」とは、深さ35mから50mの硬い土(支持地盤)に差し込まれた部分にナックル(突起)を付けた「壁状の杭(壁杭)」です。
一本の足の下には、40個のナックルがあり、引き抜こうとする上への力に対し、ナックルが支持地盤に引っかかるようにすることで杭が抜けないようにしています。押し込もうとする下への力に対しても同様に働きます。
ナックル(突起)を付けることで、ナックルのない従来の壁杭に比べ、壁の厚みやコンクリート、掘削する土の量も減り、工期短縮にもつながるスリムでパワフルな杭になります。
東京スカイツリーの基礎である「壁杭」は「ナックル」に加え鉄骨が埋め込まれていることがもう一つの特徴です。
タワーが上に引き抜かれる力は、塔体と一つながりになった鉄骨を通じて、地中深くの「ナックル」に伝達されます。この独自の仕組みによりスリムな「鉄骨鉄筋コンクリート製の杭」が、パワフルにタワーを支えています。
いよいよ5月22日開業予定です。
当分の間は、かなりの混雑になることが予測されますが一度は世界一高い
タワーに登ってみたいものです。