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県境を賭けた「峠の国盗り綱引き合戦」

2012年5月22日 火曜日

峠の国盗り綱引き合戦は、1987年(昭和62年)より毎年10月の第4

日曜日に静岡県浜松市天竜区と長野県飯田市の境である兵越峠で

行われる、国境の領土を賭けた綱引きイベントです。

「遠洲軍」(浜松市天竜区(旧磐田郡水窪町)と「信州軍」(飯田市

(旧下伊那郡南信濃村)の代表同士がチームを組んで綱引きを行い、

勝ったチームが「国境」を1メートル相手側の領土に動かすことが出来る

ようになっています。

綱引きで争われる「国境」は残念ながら本当の行政境ではありませんが、海のない信州軍は

「太平洋を信州に」が合言葉となっているそうです。

会場の峠にはこの時に決められた「国境」と標示された札が常時設置されていて、

綱引きの結果で行政上の県境が変わるわけではなく、『告 この標識 国盗り

綱引き合戦に於いて定めた国境である行政の境に非ず』との立て札が立て

られています。

試合終了後、県境に立てられている「国境」の札の前へ移動し、代表

メンバーや関係者、観戦者らが見守る中、勝利を収めた側の来賓自らが

槌を使って立てなおして、大会で決した「国境」が画定することになっています。

2011年(平成23年)第25回大会現在の戦績は信州軍が13勝12敗、遠州軍は12勝13敗となっており信州側に

「国境」が立てられたことはまだないと言う事です。

海のない信州軍は「信州に海を!」を目標に掲げていますが、しかし会場から太平洋までの距離は約67キロ

あるため、「国境」を海まで移動させるには、計算上信州軍は約6万7000連勝しなければならず、また信州軍

が仮に9万連敗した際には諏訪湖を遠州軍に盗られてしまう計算になります。

(あくまでもイベント上の国境で正式な行政境ではありませんが…)