誰がいつ、どういう方法でどれだけのサンプルを集計をしたのか知りませんが、
藤沢市は「主婦が幸せに暮らせる街ランキング」で1位とか。
そのランキングによらなくてもこのアパートの近隣はとても暮らしやすそうなエリアということはわかります。
このたび、築40年のこのアパート、売却先が決まり、先日引渡しが終了しました。
まだまだ現役!
ありがとうございました。
今朝の新聞報道によると、大田区の羽田空港近くにある㈱荏原製作所が売却した土地を買った企業が、土地にアスベストが含まれているとしてその処理費として73億円を請求しているということが書いてありました。
アスベストは飛散するとそれを吸い込んだ人が癌の原因になることがあるので、とても危険な物質のひとつです。
土地に係る瑕疵については、売主がその責を負うこととなりますので、土地を売る予定のかたは・・・特に鉄骨造のお宅の方は気をつけてください。
昭和50年(1975年)9月には日本でもアスベストの「吹きつけ」は禁止されていますので、
それ以降は、代替品が使われているのですが、それ以前建造のものですと、アスベストが使用されている可能性が高くなります。
ただ、一般の家庭に使われている「スレート屋根」とか「カラーベスト」といわれる屋根材、それから軒天井(のきてんじょう)に張られるボードにもアスベストは使われていることがあります。
こちらは、普段のその屋根の下で暮らす分には何の悪影響はなく、むしろ毎日毎日外気の寒暖や風雨から家を守ってくれている働き者ですが、壊す段になると話は変わります。
大きなシャベルカーで一気に壊したら簡単なのですが、この屋根材とボードは一枚一枚剥がして、破断面からアスベストが飛散しないように袋詰めして処理しないといけません。
今朝の報道の例は工場跡地ですから、鉄骨の柱にきっとアスベストが吹きつけられていたことでしょう。
きっと土に埋まってしまっているでしょうから、それを掘り返して…という作業をすると、土地の広さから言っても73億円は妥当かも知れません。
解体時に処理していれば7億円で済んだかもしれないのに…。
どうなるのでしょうね。
たとえば、親から相続を受けた不動産が、昭和55年築の鉄骨造…家も古びてるし、自分たちも住むつもりも無いから売るかぁ
…。
となった場合を想定します。
その家は、つい最近まで親が住んでいたので、雨漏りも無ければ、ここのところの地震でも鉄骨ならではの安心感、ビクともし
ませんでした。
住もうと思えばリフォームして住めるし、建築費も当時結構したから、高く売れるかもしれないなぁ~…
くらいにお考えでしょうか?
実情はちょっと…いいえ、だいぶ変わってきます。
「鉄骨」がこの場合、問題です。
当時も今も、「鉄」は空気にさらすとすぐ錆びてきます。錆は素材の強度を落とすので、
それを阻止すべく「アスベスト」を吹きつけて対処しました。
ところがそのアスベストが今や悪者。
肺気腫という病気の原因になると言われています。
吹きつけのアスベストの場合、劣化してそれが飛散し、それを吸い込むのがいけないのですが、
昭和55年築となると、その劣化が心配なところです。
標準的な2階建ての住居…
木造でしたら、大体200万円前後で解体が出来てしまいますが、
鉄骨造…それもアスベストがあるとなると、プラス500~1,000万円かかると言われています。
家を大きなシートで覆って作業するだけでなく、他の素材と一緒に産業廃棄物にすることもできず処理する先も違うのだそうです。
それにしても当時当たり前だったアスベストを吹いただけでこんなことに…。