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横浜市南区の不動産会社栄都

重要事項説明書の重箱の隅 ~誰が原本?~

2013年8月29日 木曜日

重要事項説明書は、宅建業法第35条、35条の2の規定に基づき仲介業者が作成して、買主に対して宅建主任の有資格者が説明することが義務付けられています。

契約時に、原本を誰が持って、誰がコピーでいいのか、不動産業を始めたころに先輩から教わることです。

一方契約書は、甲さんと乙さんのものですから、原則的には売主、買主がそれぞれ原本を持つことになります。

重要事項説明書は、法に基づいて宅建主任者が説明しますが、本書の最後にこう書いてあります。

「表記の宅地建物取引主任者から取引主任証の提示があり、本重要事項説明書および重要事項説明資料についての説明を受け、受領しました。
住所 ○○○  氏名 ○○○ 平成25年‥‥」
とあります。
この○○は、いわゆる買主が記名・押印をするところです。
ということは、誰が原本で誰がコピーを保有すべきでしょうか?

答えは、作成・説明をした仲介業者が原本、お客様がそのコピー…ということになります。

ただ、お客様にコピーでなく原本を…という会社も少なくなく、お客様用に1部原本をつくるケースもあります。
再度書きますが、本質はその重要事項説明書を作成して説明した仲介業者が説明をした証として原本を持つものなのです。

不動産の契約書にみる なんとも言えない文言

2012年1月22日 日曜日

不動産の売買でも賃貸でも契約する時にはまず、重要事項説明書で物件の詳細を説明して
それを承知したうえで契約…となるのですが、
10年ちょっと前にはまだ、手書きで対応していたようですね。
今やPCでラクラク作成できますが。

それから何十年も経って、いろいろ文句を言う人がいて、裁判になって、結果、今のような契約書になったのでしょう。
とっても細かいしクドいんです。

イメージ写真

最近の大きな変更はやはり…あの、反社会勢力の方々への対応についての記述が増えたことですね。
「神奈川県暴力団排除条例に基づき、乙は、本物件上に、自己又は第三者をして建築又は設置した建物等を、暴力団事務所として使用してはならないものとします。」

これが契約書に書かれていますし、もしこれに違反すると、すぐ出ていかなくてはならないだけでなく、契約内容によっては敷金などの預けたお金も戻ってこないことにもなります。

おまけに誓約書があるので、かなり厳しくなったし、事務仕事も増えました。これは仕方が無いとして…。

で、何とも言えない文言…ですが、

こんなことが「わざわざ」書き込まれています。

隣は第三者が所有する土地なので、将来どんな建物が建つかわかりません。建物が建った場合、風向、眺望、日照、電波、臭気に変化があるかもしれない(から文句いわないでくださいね)。

ははぁ~、日照、眺望、電波はわかるとしても、風向?臭気?…わざわざ…です。

もうひとつ、

重要事項説明書で説明した法の制限は、説明した今日時点の法なので、将来緩和されたり厳しくなったりすることがある(から文句言わないでくださいね)。

なるほど~、そんなこと言ったらすべての契約事がそういうことになりそうですよね。

契約書の下から二つ目に、契約書に記載されていないことで問題があったら、当事者が誠実に話し合いをしましょうね、
という内容があるので、それに任せたらいいのに…と思うのですが、

あと、契約する時に契約者が「反社会勢力」の人じゃないことを確認することが義務になっていますが、
当たり前のように「そうじゃない」ことを前提にお話ししていますけど…

「そう」なケースが出てきたらどうしましょ?