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横浜市南区の不動産会社栄都

工作物の所有者の責任

2012年7月9日 月曜日

○土地の工作物責任

 ・建物を含む「土地の工作物」の設置または保存の瑕疵で、

  他人に損害が生じると工作物の所有者(占有者)は無過失でも 不法行為成立し、

賠償責任を負う(民法717条)(損害の原因が他にある場合、

所有者(占有者)は他に対する求償権の行使が可能 3項)

 ・これは故意または過失を必要としない無過失責任の特殊な不法行為といわれる
 

   ・ここでいう「瑕疵」は工作物が通常備えているべき性質や設備を欠いている状態のことで、

  危険な工作物に対して損害発生を防止し得る設備がないこともそれに含まれる
 

   ・通常予定される利用者の通常の用法あるいは行動との関係において

  危険の発生を防止すれば足りるとされる
 

   ・工作物その物自体の欠陥だけでなく、

  維持管理における事故防止措置が十分であったか否かも含めて判断される
 

   ・損害を受けた者の「自己責任」と工作物の所有者等の

  安全確保の「注意義務」との過失相殺として判断される

 

賃貸物件の貸主、借主の責任

2012年2月16日 木曜日

賃貸物件に瑕疵があり、その事によって第三者にけが等させた場合誰に責任があるのでしょうか。

民法上では、まず借主が注意を持って管理していたかが問題意になり借主が注意義務を持って管理していた場合は所有者(オーナー)が責任を負うことになります。

その時の所有者の責任は「無過失責任」となり所有者に過失がなくても責任を負うことになります。

注意しなければならないのは、借主は過失があれば責任を負わなければならないということです。

賃貸物件ということで、“借り物”という意識ではなく借りている期間は自分の“持ち物”という意識で居住することが大切になります。

単に敷金の返還が少しでも多くなるように室内を綺麗に使用する…ということだけではなく(勿論、綺麗に使用することは大事ですが…)、例えばベランダに付帯している物干し竿が不安定でそれを知りつつ使用を継続していて強風で下に落ち、通行人にけがさせた場合は借主が責任を負わなければならないようになってしまいます。

借主が通常の管理義務を持って居住している限り、余程の事がなければ借主に責任が及ぶことは少なく所有者が最終責任を負うことになります。

大事なことは、借主が“借りている家”と無責任に扱うのではなく、“自分が住んでいる家”と意識し大切に使用することが最低限必要ではないかと思います。