手付金には大きく2つあって、解約手付か、違約手付かという話を書きました。
通常何も言わなければ、解約手付ということになりますが、
契約書でどう書かれているかというと…、
「買主、売主のどちらかが、引き渡しまでのプロセスにとりかかる前な ら、買主なら手付金を放棄してこの契約を白紙にもどすことはできるし、売主なら、買主から預かった手付金を返 した上に同額を支払うことで契約を白紙にもどすことができる」
と書いてあります。
さて、そこでケースによっては裁判になってしまうのが、「当事者の一方が契約の履行に着手するまで」の解釈です。
実は下記のような判例があるので、参考にしてください。
○ 履行に着手したと見なされること
・建築(リフォーム含む)の着手
・所有権移転登記・分筆登記
・仮登記
● 履行の着手とは見なされないこと
・ローンの申込
・測量
・新築マンションの青田売りの場合の木材加工、工事の着手
・明け渡しのための住居の手配、小修繕
・目的物件の抵当権の抹消(残代金が入っていないので滅多にないこと)
・司法書士への登記委任
・固定資産評価証明書の取得
・領収書の作成