‘徳ちゃん’ カテゴリーのアーカイブ

横浜市南区の不動産会社栄都

重要事項説明書の重箱の隅 ~(1)以外の法令に基づく制限~

2013年10月4日 金曜日

この欄には一般のかたがあまり馴染みの無い50程の法律が列挙されています。

首都圏近郊整備地帯等整備法、都市公園法、砂防法、森林法、全国新幹線鉄道整備法、旧市街地改造法‥‥などなど。 私の経験でも関わったのはその内、下の10程。

宅地造成等規制法、文化財保護法、急傾斜地法、景観法、公有地拡大推進法、都市緑地法、航空法、河川法、農地法、津波防災地域づくりに関する法律…くらいでしょうか。

ただ、その地域はその法のエリア内にあるものの、それらの法が関わってくるのが 500㎡以上の敷地からだったり、一定の高さ以上の変更だったり…となっているものがあります。

不動産業者によって、あるいは作成した宅建主任者によってそれを重要事項に素直に書く人もいれば、取引上関わりが無いのだから書かない、という人もいます。

もしチェックがついているにもかかわらずそれらの法についての説明が無ければ、質問して確かめましょう。

重要事項説明書の重箱の隅 ~RC造とSRC造~

2013年10月3日 木曜日

コンクリートで造られたマンションを見ても、その柱の内部まではなかなかわかりません。

買おうとしているマンションがRC造なのか、SRC造なのかは、登記や建築概要書や建築確認済証を見れば確定できるでしょう。

さて、RC(鉄筋コンクリート)造と、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造…どう違うのでしょう?

簡単に言うと、RCの柱の中に鉄骨(S)を入れたのがSRC…といったところですか。

コンクリートは、圧縮に強く、引っ張りに弱い。
鉄筋(細い鉄の棒)を組んでそこにセメントを入れて強化したものが、鉄筋コンクリート=RC。
鉄筋は圧縮に弱く、引っ張りに強い性質なので、コンクリートの欠点を補えました。

ただ、RCですと、古いオフィスによくあるように、柱がいっぱい必要なのが欠点です。

そこで、梁(はり)や柱に鉄骨を抱かせることで、柱の少ない広い部屋が造れるようになったのです。

良い事づくめのSRCですが、構造が複雑なので施工に手間がかかるのも含め、材料費含め値段がRCより高くなります。

重要事項説明書の重箱の隅 ~建蔽率と容積率は参考上限値~

2013年9月30日 月曜日

ほとんどすべての住宅用地には建蔽率と容積率の規制に縛られていて、それを超えて建築物を建てようとすると、建築の許可が降りない…

つまり合法のものが建てられないということになります。

強引に建てようとすると、自治体から中止命令が降りて、建築途中で雨ざらしになり、使い物にならずしばらく放置…
ということになりかねません。

簡単に建てているようですが、この2つの「率」だけでなく他にもいろいろな規制があるので、それらをクリアしてやっと合法の家が建つのです。

ところが、誤解というか、初歩的なトラブルがよく起きるのがそのうちの「容積率」です。

不動産業者から渡された紙(販売図面)によると、容積率200%と書いてあるのに、
いざ契約となって重要事項説明を受けると、160%になっていたりします。

これでは、考えていた広さの家が建てられない!というトラブルにもなりかねません。
どうしてこういうことが起きてしまうのでしょうか?

実はその「容積率」、前面道路の広さによって制限されてしまうのです。

その土地が、○○住居専用地域とあれば、道の広さにある係数を掛けた数字、
それ以外なら違う係数を掛けた数字が容積率となります。

ですから、道幅がきれいな6.0mとか4.0mとかではなく、小数点以下があるようなところですと
当然、容積率も168%…みたいな半端な数字になります。

こういう理由から、重要事項説明書の建蔽率、容積率の欄に私はいつも「参考上限値」と書くようにしています。

一方、建築業者は、不動産業者が「容積率200%!」と言っても、「参考上限値」であることは百も承知ですので、あなたが工務店やハウスメーカーに設計の相談でもしていれば初期の段階でわかります。

建蔽率、容積率の数字だけ見て判断して安い物件に手を出したら、人の住めるものが建てられない・・・みたいなこともあるかも知れないので注意してください。