‘徳ちゃん’ カテゴリーのアーカイブ

横浜市南区の不動産会社栄都

雑誌SUUMO はネットに移行

2012年4月12日 木曜日

㈱リクルートから発行されていた不動産情報誌SUUMO(スーモ)が役目を終えました。

今、配布されているものが最後です。
雑誌の世界では、休刊という言い方をするのですね。
四十年弱にわたりお疲れさまでした。
私は古い人間なのでネットの情報を紙の情報で確認すると言う感じで使っています。

私は紙媒体(つまり雑誌)のスーモは…好きでしたけどね。
購入希望者の立場に立って眺めると、横浜の物件を見ようと思うと、鎌倉、藤沢あたりの物件まで見ることが出来て、ちょっと妄想を楽しむことができるからです。

これこそまさに夢のマイホーム?

一方、ネットで、「横浜」と検索してしまえば、なかなか茅ヶ崎や逗子の情報に触れることが出来ないでしょう。
「横須賀線」で「逗子」「鎌倉」とチェックしてから検索ボタンを押さないと行きつかない情報になってしまいました。

同じ予算ならあそこにも住める、ここにも住める…って発想が広がるものですよね。
意外な物件に出会えるチャンスだったと思います。

時をほぼ同じくして紙媒体を終了したのが、ブリタニカの百科事典。

家の応接間(…死語?)にブリタニカがあるか無いかでその家人の教養がわかる…とかつては言われていたものです。

今では物事を調べるのにインターネットでWikipedia(ウィキペディア)という便利なサイトがあって、
専門家ではなく利用者が共同で書き込んでいく手法をとっているものです。

たしかに、紙媒体となると情報のアップデート(最新のものへの更新)ができないだけでなく、筆者や編集者の「思想」が少なからず反映されるというデメリットもあります。

反対にネットで誰でもが書き込むとことができるとなるとアップデートは自由だし、いろいろな「思想」が入り混じることで、特定の方向へ誤って誘導されることも避けられるかもしれません。
なんとなく信憑性に欠く感じはしますけど。

ただ、住宅情報誌と同様、ある事柄を事典で調べても、きっと他の挿絵などに誘導されて他の単語や知識にも目がいくもの。
それがきっかけで将来の方向を決めたという人もいるくらいです。

ああ、今回の主題は住宅情報誌でした。

家さがしは、ピンポイントで検索するより、最初はある程度、妄想を楽しんでいいんじゃないかと思います。

不動産屋の視点から言えば、不動産がたくさん回転するのが大事。
鎌倉に住んでみて、横浜に住んでみて…と変わっていってくださるとありがたいのですが、
そうはいかないですよね。

紙媒体の復活を期待する一人です。
題に住宅情報…と書きましたが、数年前「スーモ」に改名されるまでは「住宅情報」という雑誌だったので敬意をこめて。

人口が増加した藤沢市、減ってる横須賀市

2012年4月10日 火曜日

今朝の新聞記事からひとつ。

4月1日時点の推計人口によると、藤沢市(41万5211人)が横須賀市(41万3401人)を追い抜いたというニュースが出ていました。

藤沢市といえば、最近武田薬品工業が同社の工場を閉鎖して大きな研究所ができました。
周辺の不動産業者に言わせれば「武田バブル」だそうで、
賃貸、売買需要が高まっているそうです。

話によれば比較的高額物件の取引がされているとのことでした。

一方の横須賀市は90年代前半に人口のピークを迎えましたが、その後は毎年千~2千人単位で減少していたとのこと。

横須賀は、もし戦争が起きたら真っ先に攻撃対象となるだろう米軍基地があります。
原子力空母の母港にもなっています。
でも、平和であればとてもいいところです。

横須賀というと東京湾側の追浜から横須賀中央、浦賀、久里浜のあたりを想像されるでしょうか。
たしかに、浦賀の造船所は終わってしまい、一時はゴーストタウン化してしまいそうな雰囲気がありました。
久里浜も、JR横須賀線の終点ということで、メリットは大いにありますが、
海からしばらく平坦な土地が続くので、津波には不利な印象があります。

ただ、相模湾側に秋谷や佐島という風光明美なところもあります。
ちょっと特殊な湘南国際村や佐島に京急が開発したなぎさの丘という住宅地もあります。

相模湾側のこれらのロケーションは昔から別荘を建てるエリアでしたが、今ではバリバリの通勤圏。
ただ、いずれも逗子からのバス便なので、時間が読めないのが残念です。

新聞を読んでいて気になったことがあります。
藤沢市が神奈川県の自治体の中で人口が4位で、横須賀を追い越した…という言い方。
どこの自治体が何位かなんて関係ないことだと思うのですが、それで勝った負けた…を感じるかたがいるとしたら…驚きです。
1位の横浜市は…偉いの?最下位の清川村だと恥ずかしいことなの?

順位なんかどうでもいいことですが、郊外から都心へ流入するのは、神奈川県に限ったとこではありません。
以前は地価が高くて住む所じゃなかった関内や横浜駅周辺にも、今では住める予算で買えるマンションが林立しています。

都市の地価の下落が招いた結果のひとつです。

同じ値段だったら都会の方が便利だからそっちに住む…自然な発想ですよね。
地価が変わるということはこいうことなんですね。

横浜スタジアムはどうしてああいう形?

2012年4月9日 月曜日

家を建てるのにとても重要なのが、その土地にどういう制限がかかっているか?ということ。

その中でも最も基本的なもののひとつが、建蔽率(けんぺい)と容積率。
最大でどれくらいの建物がその土地に建てられるかを制限したものです。

建蔽率40%、容積率80%のエリアですと、50坪の土地であれば、

1階は20坪 =50坪×40% まで可能で
容積率は最大で40坪 =50坪×80%となりますから、
1、2階合わせると、1階を20坪にしたら2階は残り20坪が最大…と計算できてしまいます。
実際は建蔽率、容積率の他、斜線制限、日影制限、外壁後退などが重なるので、そのままとはいかないこともあるし、
角地にある土地などには逆に制限が一部緩和されることもあるので注意してください。

建蔽率、容積率はなにも一般の住宅だけに限ったことではありません。
意外なところで制限に苦しんでいる建物があるとのことです。

それが、先日紹介した横浜DeNAベイスターズの本拠地
「横浜スタジアム」です。
横浜スタジアムのスタンドに行った方はきっと感じると思います。「狭い」って。

私は甲子園も東京ドームも神宮球場も福岡のヤフードームも行ったことがありますけど、
横スタは、特別狭く感じます。

これはひとえに建蔽率と容積率によるところ。あのようにすり鉢の形状をしているのも狭い土地にいかに多くの客席をとるか…ということを考えた末の設計だそうです。

狭いとホームランが沢山でてしまいますから、外野のフェンスを高くしています。(実際には野球場の国際規格というものがあって、それに沿ったものでしょうけど)外野のフェンスが高いあまりに、何年かに一度そこから観客が転落して大変なことになることがあります。

 

用途地域やこういった制限は、将来変わらないのかと言うとそうでもありませんが、頻繁に変わるものでもありません。

横浜スタジアムに屋根をつくる構想が、いつだったか前回優勝した時にもちあがりいつのまにか消えましたが、
そのあたりの規制を変えなきゃ出来ないのかも知れませんね。

ちなみに横浜スタジアムのある敷地は建蔽率80%、容積率700%です。