国税とは、その名の通り課税権(税金を徴収する権限)が「国」にある税金のことで、国税は大きく分けると「内国税と関税」に分けられ、内国税はさらに「収得税・財産税・消費税・流通税」に分けられます。
◇収得税:収得税とは、人(個人・法人)の収入(所得)に対して課税される税金のことで、「所得税・法人税・事業税」がその代表です。
◇財産税:財産税とは、人(個人・法人)が所有している資産(財産)に課税される税金のことで、「相続税・贈与税・固定資産税・自動車税」などがその代表です。
◇流通税:流通税とは、資産(財産)の権利移転(所得)に課税される税金のことで、「自動車重量税・登録免許税・不動産取得税・印紙税」がその代表です。
◇相続税:相続税とは、亡くなった人(被相続人)の財産を相続、または遺贈によって取得した時に、その財産に対して課税される国税のことで、相続人と受贈者が納税義務者となります。
◇地価税:地価税とは、平成4年(1992年)に創設された国税の1つで、人(個人・法人)が「1月1日時点」で保有している土地等(借地権も含む)に対して課税されていましたが、平成10年(1998年)の税制改正によって、課税されなくなりました。
◇酒税:酒税とは、その名の通り「アルコール分1度以上の飲料」に課税される「国税(流通税)・間接税」の1つで、数ある税金の中でも税負担額が大きい税金の1つとなっています。
◇ガソリン税(揮発油税・地方道路税):ガソリン税とは、その名の通りガソリンに課税される、「揮発油税・地方道路税」の2つを合わせた国税のことで、その全額が道路整備費、道路建設費などに用いられる目的税の1つです。
◇石油石炭税:石油石炭税とは、「原油及び輸入石油製品・ガス状炭化水素・石炭」に課税される国税の1つで、平成15年(2003年)の税制改正により、従来の「石油税」から名称が変更されました。
◇航空機燃油税:航空機燃料税とは、その名の通り、「航空機の燃料(炭化水素油)」に課税される国税の1つで、納められた税金は、「空港整備費など」に用いられる目的税です。
◇油ガス税(LPガス税):石油ガス税(LPガス税)とは、自動車用(タクシー・ハイヤー)の石油ガス容器に充てんされている石油ガス(LPガス)に課税される国税の1つで、納められた税金は、「国、地方の道路整備費」に充てられる目的税です。
◇電源開発促進税:電源開発促進税とは、一般電気事業者の販売電気に課税される国税の1つで、納められた税金は、「発電施設の設置促進・運転の円滑化・安全確保・電気の供給の円滑化など」に充てられる目的税です。
◇たばこ税(たばこ特別税):たばこ税とは、その名の通り「たばこ(タバコ・紙巻・パイプ)」に課税される国税のことで、たばこに含まれる税金は「たばこ税」だけでなく、「たばこ特別税・市町村たばこ税・道府県たばこ税」と、合計4つのたばこ税が含まれているのです。
◇有価証券取引税:有価証券取引税とは、昭和28年(1953年)に制定された、有価証券(株式・国債など)を譲渡(売却)する際に課税される、日本独特(他国にはない)の国税でしたが、平成11年(1999年)3月31日をもって廃止、撤廃されました。
◇取引所税:取引所税 とは、取引市場における「先物取引・オプション取引」の取引額に対して課税された国税でしたが、平成11年(1999年)3月31日をもって、廃止、撤廃されました。
◇とん税:とん税とは、港湾施設などの行政サービスを受けることに対して、外国貿易船の開港への入港に対して課される国税の1つで、外国貿易船の純トン数が課税標準とされ、原則として外国貿易船の船長が申告、納付することとなっています。
◇印紙税:印紙税とは、明治6年(1873年)に制定、施工された国税のことで、経済取引、「消費貸借契約・不動産売買・譲渡契約・借地権の設定契約・請負契約・ローン契約など」を行う際に作成される文書(契約書・領収書)に課税されます。
◇登録免許税:登録免許税とは、「不動産売買・会社設立・資格登録など」の資産の権利移転(所得)に課税される、「流通税・国税」のことで、登記の種類ごとに税率、または税額が定められています。
◇関税:関税とは、商品を輸入や輸出する際に課税される国税のことですが、日本では輸出品には課税されませんので、日本では「輸入関税」を、単に関税と呼んでいます。